
そろばんを習い始める時期っていつがベストなんだろう?



小学生後半からだと遅いのかしら?
こんな疑問を解決します。
いろいろ考え方がありますが、3~12歳までの早いうちがおすすめです。
3~12歳に始めるといい理由
- 数の概念は3歳頃から発達する
- 脳が大きく成長するのは12歳程度まで
- 苦手意識のないうちにゲーム感覚ではじめられる
- 指の動きと合わせて数えるといい
- 中学・高校と応用問題を解く土台になる
- 左脳を使う学習のサポート
- 45分集中力を保つ訓練になる
12歳以降でもマイナスになることはありません。大人でもそろばんを習うメリットはたくさんあります。
本記事では理由を解説していきます。
3歳からそろばんを習うといい理由
数の概念は3歳頃から発達する


2~3歳になるとテーブルに置いてある物を見て「いち,に,さん…」と数えるようになります。
そのときお子様は指さししながら数えてませんか?
これは「計数」という数概念が育ってきている状態です。
数概念を理解する4つの指標
- 数唱(すうしょう)
- 計数(けいすう)
- 概括(がいかつ)
- 抽出(ちゅうしゅつ)
数唱(すうしょう)
数をとなえること



いち、に、さん、よん
計数(けいすう)
1対1で対応させながら数えること。



いち、に、さん、よん
(指さして)
概括(がいかつ)
全部でいくつあったかの理解。



全部でいくつかな?



よっつ!
抽出(ちゅうしゅつ)
全体の数からいくつか取り出すこと。



2個ちょうだい。(4個の中から2個)



いち、に。
はいどうぞ!
この4つの数概念が幼少期(3~6歳)にしっかり身についていると、小学校で算数への理解がスムーズになります。
脳が大きく成長するのは12歳程度まで
スキャモンの発育曲線という言葉を聞いたことありますか?
産まれてから20歳までの発育割合をグラフ化したものです。(米国の医学者・人類学者R.E.スキャモン博士が1930年に発表。)


脳の成長を表すのは神経型で、0~6歳の間に急激に成長しています。その後6~12歳は緩やかに上昇、12歳でほぼ完成に近づきます。
一度形成された神経回路はなかなか消えないので、12歳までは多くの学習経験をさせた方がよいと理解できます。
早いうちにそろばんを習うべき理由
苦手意識のないうちにゲーム感覚ではじめられる
算数に苦手意識を持っている子供は一定数います。
ですが最初から苦手なのでしょうか?


それは違います。どこかで少しつまずいて未解決のまま通り過ぎてしまい苦手になっていくのです。
だったら早めに楽しく学んで得意意識を植え付けてしまいましょう!
得意意識は強烈な学習パワーになります。コレがあると難問に直面しても潜在にこう考えます。



私は算数得意だから解けるはず!
義務教育の小学生からしっかりやらせれば大丈夫でしょ。という考えも否定はしません。
しかし、私はなんでも得意!という潜在意識は強烈なのです。



子供にとってそろばんはおもちゃで、玉を弾くゲーム。
余談ですが、うちの5歳の子供は時間があると、「クイズ出して」と言ってきます。



ねぇパパ、クイズ出して~!



10個のドーナツをパパ、ママがひとつずつ食べたら何個残るかなー?
親からすると算数の問題。でも子供にとっては楽しいクイズです。
間違っても強く訂正せずに「おしい!」といって正解に近づけてしまいましょう。
正解した数だけ自身がついていきますよ。
指の動きと合わせて数えるといい
指を動かすと前頭葉が強く刺激されます。また、指は「第二の脳」とも呼ばれ脳を活性化させると昔からいわれています。


前頭葉の役割
- やる気をだし行動に移す
- 周囲の情報から考え、行動を起こす。
- 思考を言葉にする。
- 眼球運動を調整する。
指の動きを使って計算問題をとくそろばんは脳を活性化します。
そろばん上級者になると数字を見ると指が動くようになり、その時の計算は左脳でなく右脳を使うようになっています。
そこまで到達する必要はありませんが、脳の成長が著しい3~12歳に指の動きを使うそろばん計算の学習効果は理解できると思います。
中学・高校と応用問題を解く土台になる


そろばん学習において得られる能力を以下に並べてみます。
- 計算処理能力
- 集中力
- 反復力 etc
3つ挙げましたがこれらは学習全般の土台となる力です。
応用問題の解き方がわかったとして、ミスのない計算力と時間内に解答を導くスピードは学年が進むにつれ重要になってきます。
現役東大生でそろばん経験者は約11%と低いながら、東大生のそろばん経験者が「役に立った」習い事として高く評価しています。
そろばんを習ったことがあると回答した人は全体の約11%にとどまったが、約3.0点と進学塾、学習塾に次いで高かった。
東大新聞オンライン:東大生の65%が習っていた習い事とは?
https://www.todaishimbun.org/swimming0219/
左脳を使う学習のサポート
公式は覚えているし、計算問題もできる。
そんなお子様が出題された問題を解けないのはどうしてでしょう。


それは左脳にかたよった思考展開をしているからかもしれません。
左脳にかたよった思考展開とは?
論理的思考は悪い事ではありません。現に学校教育は左脳の訓練が多いと言われています。
ではどうして問題を解けなかったのでしょう。
それは、問題に対峙したときにゴールまでの道筋がイメージできなかったからです。


解答までのルートを想像し左脳の論理的思考に当てはめてゴールまでたどり着きます。
右脳でヒラメキ、左脳で解いていく。こんな思考バランスが大切です。
右脳を鍛えるそろばんが中高生の応用問題を解く土台になることが理解いただけたでしょうか?
45分集中力を保つ訓練になる


小学校の授業時間は一般的に45分です。
ということは小学生は45分間集中できるかというと、そうではありません。
では、幼児や小学生の集中力はどのくらい保てるのでしょうか?
学年 | 集中できる時間 |
幼児 | 年齢+1分程度 |
小学生低学年 | ~15分 |
小学生高学年 | ~20分 |
中学生 | ~30分 |
高校生 | ~45分 |
大学生 | ~90分 |
個人差がありますが一般的に上記の通り。
小学生は30分にも満たないことがわかります。思ったより短いですね。
授業ヒトコマを短くすればいい!
単純にそう考えてしまいますが、文部科学省により授業の1単位は45分として年間計画が作られています。
簡単には変えられないのが現状です。
ではどうすればいいか?答えは「集中できる時間を長くする。」です。
そろばんは、
- 問題を正確によみとる。
- 玉を動かし、計算する。
- 回答を書く
この動作を制限時間内に何十回とおこないます。
①~③ひとつでも間違うと不正解になるので、自然と正確性と集中力が鍛えられるのです。



そろばん経験により、集中して正解を導く達成感!
を何百回と経験させましょう。
45分授業もしっかり集中できるようになるはずです。
大人になってからではダメ?
いつからでも効果あり!右脳を育てて仕事に活かす


前半で脳の成長スピードについてお話しました。
12歳までの脳成長が著しいので、そろばんを始めるには3~12歳がベストタイミングです。
では大人になってからではそろばんを習う意味はないのでしょうか?
そんなことはありません。そろばんは脳の前頭前野を刺激し活性化させます。
脳の前頭前野は、「脳の司令塔」と呼ばれ行動スイッチをONにします。
前頭前野の働き
- 考える
- 記憶する
- アイディアを出す
- 感情をコントロールする
- 判断する
- 応用する
東北大学+日立ハイテクによる脳科学カンパニーで脳科学に詳しい株式会社NeUによると人間らしく生きるためには「前頭前野」が大事と解説しています。
前頭前野は、「考える」「記憶する」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」「判断する」「応用する」など、人間にとって重要な働きを担っているため、人間が人間らしくあるためにもっとも必要な存在といえます。
株式会社NeU:https://www.active-brain-club.com/ecscripts/reqapp.dll?APPNAME=forward&PRGNAME=ab_brain_detail&ARGUMENTS=-A3,-A201812,-A20181221141722391,-A
そろばんによってアイディアを想像し応用する力を養うことができます。



コンピューターに代替できないところだね。
難しい理屈もあるけど、大人がそろばんを始める理由は結構シンプルです。
大人がそろばんを始める理由
- 子供の頃ならっていてもう一度やってみた!
- 脳トレとして始めた。
- 右脳にいいと聞いてやってみた。
- そろばんひとつで手軽に始められるから。
そろばんは何歳から始めるといい? まとめ
いかがでしたでしょうか?
そろばんは右脳を刺激し、ヒラメキ力を育てる学習です。
開始時期は3~12歳、脳の急成長に合わせて学ぶのが適切といえますね。
3~12歳に始めるといい理由
- 数の概念は3歳頃から発達する
- 脳が大きく成長するのは12歳程度まで
- 苦手意識のないうちにゲーム感覚ではじめられる
- 指の動きと合わせて数えるといい
- 中学・高校と応用問題を解く土台になる
- 左脳を使う学習のサポート
- 45分集中力を保つ訓練になる



根強い人気があるそろばんに興味を持っていただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。